最近ニュースで取り上げられているオーストラリアの山火事
それによってコアラがどんどんと種の数を減らしとんでもない、見過ごせない事態ということもあり寄付を募るサイトも開設されるほど。
https://front-row.jp/_ct/17330610
こちらが寄付のサイト、オーストラリアの現状を細かく、また寄付の方法なども分かりやすく記載されています。
しかしこの話、単に大変で、かわいそう。と思う話だけではどうやらないらしい。
これは中身を掘れば実は、とんでもない種同士のまさに命を張ったともいえる生存競争、戦争なのではないかと思えるような話が見えてくる。
まず、今回の話の生存競争は誰と誰なのか、というと
「コアラ」対「ユーカリの木」
ユーカリの木とはオーストラリアの森林、今回に関してはその面積、生態を全体の75%を占めるいうもはや「オーストラリアの自然」といえる程のモノ。そしてこのユーカリの木が燃え盛り、火を止めるも追いつかずひたすらに燃え続け、コアラはもちろん、カンガルーなどのその他の生物にも大きく影響を与えている。
しかし、このユーカリの木が、実は自ら燃えている、燃えにいっているというのが凄い話。
ユーカリには、テルペンという引火性のガスを発生させるという特性がある。
植物に限らず、生存する事において死、ここでは枯れる、焼失するのは本来一番避けたいことであるはずだが、このユーカリという植物は最初から燃えてしまう事を前提として発生しているという。
しかし、ただ燃えて無くなるほどバカじゃないと言わんばかりにさらに凄い機能がまだ備わっている。
それは
・燃えた時に樹皮を自らはがして、内部を守れるという事
・種は耐火性である事
つまりこのユーカリの木は、自ら燃えることができ、燃え盛っても中身が傷つくことのないよう手を施しており、万が一全焼しても地中にある種子は耐火性で燃えないので、その焼けた土地に全て焼けた栄養のある土地にまた新たに元気よく芽吹くことが出来るという1人勝ち状態を作り出せるという事。(実際はなにか自然の条件が重なる場合であって本当に自然発火出来るという訳ではない)
ここまであからさまに強いユーカリの木
なぜここまで盤石になったのかというと、生存競争の中で敵に勝つために試行錯誤し進化遂げてきたからという訳だが、その敵というのが誰かというと
「コアラ」
コアラは実際、生物的には生存競争には敗れた位置であり普通に生きていくにはあまりに厳しい生物である。その中でコアラ達がいかに自らの種を残すかこれまた試行錯誤し、進化を遂げていった結果が「ユーカリの葉を食べる」ということ。
草食動物は文字通り葉を食べ生きていく訳だが、ユーカリの葉は食べない。
なぜなら、ユーカリの葉には毒が混じっているから。
しかしコアラは生存競争の中で、棲み分けをする中で同じ餌を取り合わず争う必要のない植物であるユーカリの葉に眼をつける
ここからが本当に超展開ともいえる進化合戦が始まる。
もちろん最初にユーカリの葉を食べていくコアラ達の多くは毒によりやられていく
しかしその中でもユーカリの毒にやられないコアラが生存し、そのコアラが子孫を残していく
次第にユーカリの葉に耐性を持ったコアラだらけになる
ユーカリの木は自分を食い荒らす敵であるコアラに対抗するため、毒の成分を変える
コアラはその毒にやられはするが同じ方法で次第に毒に耐性を持つ
この繰り返しによりユーカリとコアラはまるで矛×盾のように進化合戦を続けてきたというのだ。
しかしその進化の中でユーカリはついにこの引火性のガスを散布し、一気に生態系をリセットさせるというもはや完全な反則技を手に入れ、それを今まさに実行しているという段階であるといえる。
ここまで来るとコアラの次の進化は、火に負けない耐火性のコアラになるしかないのではないか。とバカみたいだが、わりとそれしかないんじゃないか。と思えるような話になってくるというのが、今回起きてるオーストラリアの山火事におけるとんでもない話。
本来コアラは身軽であるらしいのだが、その生きている内のほとんどをユーカリの毒に負けないよう解毒するために寝ていたりするという話もある。
種の生存競争、生物の進化は時に凄い理由で進化するが、その中でもこのような進化の過程(?)を目の当たりに出来るのは実はもの凄いレア体験じゃないのか。とニュースやこのような話を聞いたときは自分は凄い感動しました。
今回はここで終わります。
が、実際、本当にもの凄い大変な現状になっています。
1人の大金持ちがする何億という寄付より何百万人がする100円の方が大きな力を生むという事は説明するまでもないと思います。
改めて、こんな感じで話してはいましたが、この危機に微力ながら力添えできれば、してもらえればと思いますので、こちらの方もまずは見てみるだけで良いので、ぜひよろしくお願いいたします。
https://front-row.jp/_ct/17330610
こちらが寄付のサイト、オーストラリアの現状を細かく、また寄付の方法なども分かりやすく記載されています。
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